
ドイツ表現主義を代表する巨匠F・W・ムルナウ監督が、ブラム・ストーカー原作の「ドラキュラ」を、物語は基本的に踏襲しつつも、人名や地名などを随所改変しながら独自に翻案映画化。疫病を伴って町へ迫り来る、恐るべき吸血鬼と人々との決死の戦いを、光と闇の交錯を通じて戦慄的に表現。後続のあらゆる吸血鬼映画の原点に屹立する古典的傑作。 1838年、ドイツの港町ブレーメンで愛妻のエレンと幸せに暮らす、不動産業者の青年トーマス。ある日彼は、町の屋敷の物件に興味を抱く顧客に会いに行くよう上司に命じられ、異国のトランシルヴァニアまで出向くことに。ようやくたどり着いた城で彼を待ち構えていたのは、不気味な容姿のオルロック伯爵。翌朝、自分の喉元に傷痕があるのを発見したトーマスは、伯爵の正体が吸血鬼であることに気付く。正体を知られたオルロック伯爵はフッターを城に幽閉し、棺と共に船に乗り込んでブレーメンへと向かっていた。